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2.外断熱改修で病院からカビが激減

 田中博士は70年代より、住まいの快適性、健康性、省エネ性、耐久性などの点で外断熱工法がすぐれていることを続けて啓蒙されてきました。その過程で、住まいのカビの研究も進められています。その一つの成果として、病院が外断熱の改修を施した場合に、どのくらいのカビが減少するかを調べた報告があります。外断熱の改修によって、非常に端的な改善がみられているので、研究結果の概略を紹介させていただきます。

 一つは、長野県にあるO病院の例です。その建物はは1971年竣工で、とくに西側の本館は老朽化が進んでいたました。このため田中博士の指導のもと、2001年8月より部分的に外断熱による改修工事が行われました。設計は現在の当NPO法人の甲信越支部代表の御子柴保行氏が担当しました。冬期は非常に寒い地方であるため結露がひどく、カビの発生もみられたことも、外断熱への改修の決め手となりました。


 改修がスタートした年の11月、田中博士はほぼ外断熱工事が終了した段階で見学に行きました。その時点ですでに病院に勤務する看護婦さんなどの従業員からは、以前よりも明らかに快適になったといわれたそうです。


 この病院では以前から蒸気による暖房が行われていました。以前は蒸気が切られるとすぐに室温が低下しましたが、改修後は外断熱のおかげでいつ蒸気が入ったのか切られたのかわからないようになった、室温の変動がきわめてゆるやかになった、ということでした。


 また、医師からは「室温の環境が良くなっただけでなく、外から入ってくる騒音が軽減されたので、治療に支障をきたすことがなくなった」と評価されました。


 改修竣工後、博士は改修部分での病院内のカビの量や種類を測定し、改修以前のデータと比較しました。すると、空中に浮遊しているもの、落下してくるものとも、改修後は大幅に減っていることがわかりました(■表・O病院の菌データグラフ、二つ)。待合室やラウンジなどでは、10分の1も減っていたのです。


 田中博士はまた、千葉県のT総合病院についても同様の改修と調査を行っています。


 この結果も同様に、外断熱の改修をした所では、無断熱のままの所にくらべて格段にカビの量が減っていました(■表・T病院の菌データグラフ、二つ)。


 いずれも、冬期に断熱性能が足りない場合には、外壁の室内側の壁や床の温度が下がってしまうために相対湿度が上昇し、カビが生えやすい環境になることを示していると田中博士は分析されています。このような明らかな差は、一般の内断熱マンションと外断熱マンションの間にもあると考えられます。


転載:『「外断熱」からはじまるマンション選び!』堀内正純著

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投稿者 医院開業紹介センター :2008年6月18日

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